ラウンドなどでプロや上級者がさりげなく披露するリフティング。かっこいいですよね。
一見、オシャレでかっこいいだけに見えるかもしれませんが(それだけで十分だけど)実はこれもちゃんとしたトレーニングでもあります。
特に、アマチュアゴルファーにはリフティングが非常におすすめで、アプローチに必要な手先の繊細な感覚を養うことができます。
ということで、リフティングを習得して、遊びながらおしゃれにアプローチを上達させましょう!
アプローチがうまくなる理由
リフティングでなぜアプローチが上達するのか。
直接的にアプローチが上達するわけではないのですが、アプローチに必要な細かい感覚を習得することができ、精度が上がります。
具体的には下記
- フェース面のコントロールが身につく
- フェース面でボールを転がす感覚が身につく
- グリップを握る強さが身につく
普通に練習していてはなかなか身に着けることができない、手先の繊細な感覚がわかるようになります。
フェース面のコントロールが身につく
初心者ゴルファーは、フェース面の向きを認識することが難しいものです。
リフティングをすることによって、フェース面を認識できるようになり、向きをコントロールできるようになります。
フェース面をコントロールする感覚は、通常のスイングはもちろん、繊細な動きが必要なショートアプローチに欠かせない感覚です。
フェース面でボールを転がす感覚が身につく
上達してボールを拾い上げることができるようにまでなると、フェース面でボールを転がす感覚が身に付きます。
ボールを転がす感覚は、スピンコントロールに必要な感覚です。
ショートアプローチでしっかりバックスピンをかけたり、通常のスイングでのスピンコントロール(フェード・ドローの打ち分け)に欠かせない感覚です。
グリップを握る強さが身につく
初心者ゴルファーの悩みの1つに、グリップを握る強さがあります。
「軽く握れ」と言われますが、クラブの扱いに慣れていないと、どうしても強く握ってしまいます。
リフティング練習をすることによって、グリップの力加減が身に付きます。
強く握り過ぎているとすぐに腕が疲れますし、軽く握り過ぎるとクラブをコントロールできません。
クラブ・フェース面をコントロールするための最適なグリップの強さを身に付けることができます。
リフティングはコーディネーショントレーニングの1つ
コーディネーショントレーニングとは、運動能力・運動神経を高めるためのトレーニングです。
リフティングの練習は、「識別(分化)能力」を鍛えるのに最適です。
識別(分化)能力とは
手足・道具を精密に操る能力。力を入れる、ちょっと抜く、ゆっくり徐々に力を入れるなど、出力の程度と方向を調整する力。それによって、イメージ通りに道具を動かせるようになります。
クラブをコントロールする感覚
「識別(分化)能力」を向上させることによって、クラブを自在に操れるようになります。
フェース面をコントロールする感覚・フェース面でボールを転がす感覚が身に付きます。
アプローチ上達に直結するわけではない
リフティングが出来るようになっても、すぐにアプローチが上達するわけではありません。
リフティングは、「識別(分化)能力」を向上させることが目的です。
アプローチ上達のためには、当然アプローチ練習が必要ですが、アプローチ上達はクラブをコントロールする感覚が不可欠です。
アプローチ上達に不可欠な「感覚」を身に付けることができるので、結果的にアプローチを上達させることができます。
リフティングの習得方法とコツ
使用するクラブはサンドウェッジがベスト
なるべくロフトが寝ているサンドウェッジ(56度~)以下のクラブを使用するようにしましょう。
そうしないと重くて腕が持ちません。
クラブを持つ位置は?初めのうちは短めに持とう
グリップを握ったら、前腕部分でグリップエンドを支えてあげるように持つと上手にバランスが取れてやりやすくなります。
グリップの中ほどを手で握ってみるとちょうどいい長さになります。
また、ウェッジリフティングをする時の握り方も大切です。ものすごく細かく微妙な力加減を要求されますので指の感覚が最重要。
指で引っ掛けるようにしてクラブを握ってあげましょう。
これだけで操作性がグンと上がります。
フェース面を変えずに上下させる動きが重要
とにかくリフティングではボールを真っすぐ上に上げることが重要になります。
そこで意識してほしいのはフェース面の角度です。
真下から真上に、肘を引っ張り上げるような動作をしてあげると、フェース面が安定して操作できますよ。
膝下あたりの高さがやりやすいです。
ウェッジリフティングがやりやすいボールは『ディスタンス系』
ウェッジリフティングをやっていると、やりやすいボールがあることに気付きます。それは外側のカバーが硬めのディスタンス系のボールです。
もちろんスピン系のボールでもできるんですが、フェースに当たった時にしっかりと反発してくれる感覚がディスタンス系のボールのほうが顕著です。
スピン系のボールはフェースをしっかりとタイミング良く動かさないと、リフティングの高さが足りず失敗するケースが目立ちました。
リフティングの習得方法
✅ ステップ1. 手のひらを下に
ウェッジリフティングをする時に、握り方は非常に大切です。指で引っ掛けるようにして握るのは先述したとおりですが、手のひらを下に向けて握りましょう。
むしろ握るというよりは指先で引っ掛けるだけ。しっかり握ってしまうと繊細なタッチができなくなってしまいます。
✅ ステップ2. フェースを地面と水平に
セットアップもショットのアドレスと同様で大切になるんです。
一番大切なのがボールを当てる時に、フェースと美面と水平になる位置を保つこと。最初のセットアップがズレていると、最初からリフティングのボールが暴れてしまって上手にできません。
スタートの形がものすごく大切なんですね。
✅ ステップ3. タイミング良くインパクト
いよいよボールをリフティングしていきますが、ボールをフェースの上に落とします。ボールをドロップするようなイメージで行いましょう。
ボールが落ちてフェースに触れるか触れないかくらいで、フェースをグイッとリフトさせてあげると、ボールの反発力で跳ねてくれます。ここで真上にフェースを動かせていればちゃんと上に弾んでくれます。
ウェッジリフティングができない人は、インパクトで必ずフェースの向きがバラバラになってしまっている可能性が高いんですよね。
ボールが飛んでいく方向とフェース向きの関係は、ショットだけにとどまらずリフティングでも同じなんです。
✅ ステップ4. まずは1回
ウェッジリフティングのやり方がわかったところで、いきなり100回を超える回数ができる人はいないでしょう。
せいぜいできても数回が関の山。これはウェッジをリフトさせる精度が良くないためで、まずは1つずつ課題をクリアする必要があります。
最初の課題はまず1回リフティングをすることです。
ボールをドロップして、リフティングをしたら空いている手でボールをキャッチしてみてください。最初はこれを繰り返して、ボールの反発力やクラブの動かし方、タイミングなどをつかんでいくようにします。
そしてリフティングしたボールをつかみやすいところにコントロールできるようになれば次のステップへ進みます。
✅ ステップ5. 2回&キャッチ
リフティングしたボールが1回でキャッチできるようになったら、次は2回リフティング後にキャッチする練習をしてみましょう。
1回目は上手くできても、2回目のリフティングがずれてしまうと上手くいきません。この時、2回目のリフティングでウェッジの位置が高くなってしまう人がいるので注意。
常に膝下でのインパクトをキープして2回リフティング&取りやすい位置に上げてキャッチを目指しましょう。これが安定してできるようになると、連続リフティングができるようになってきますよ。
✅ ステップ6. いろいろなバリエーションで
ウェッジリフティングを1回、2回ができるようになったら、いろいろなバリエーションを試してみましょう。
ボールを低く上げてみたり、わざと高く上げたり。常に同じリズムでリフティングが続けられるわけではないので、高さやリズムのバリエーションを練習するとウェッジリフティングが劇的に上達します。
リフティングのコツ
ウェッジでリフティングをするコツをご紹介します。
✅ クラブの芯を見つける!
プロゴルファーなどはウェッジでボールを拾ってそのままリフティングをしていますよね。
とりあえず、それはもう少し上達してからにして、まずは上からボールを落としクラブに当てる所から練習をしましょう。
そうすると、何もしなくてもボールが真っ直ぐ上にしっかり跳ね返ってくる所があります。
それが、クラブの芯で、リフティングはそこで当てる事に意識をしましょう。
クラブの芯でボールに当てることが出来るようになるとアプローチのミスが減り、
劇的にスコアが良くなりますよ。
✅ 手首を固定する!
ウェッジでリフティングするのにあたって、クラブのフェイスをできるだけ
地面と並行にしなければなりません。
そうすることによってボールが真上に跳ね返るようになり、フェイスに当たった瞬間にボールが変なところに飛んで行ってしまったなんて事も防げます。
手首が動いてしまうと、せっかく最初にセットしたフェイスの向きが変わってしまうのでしっかりと固定しましょう。
また、普段はスイングするときにはゴルフグローブをすると思います。
ウェッジでリフティングするときはゴルフグローブを外してすると
ボールがフェイスに当たる感覚がわかりやすいのでオススメです。
✅ クラブは動かしすぎない!
ウェッジでリフティングを練習している方が陥りやすいのが、
ボールに当てたくてボールをクラブで追い過ぎてしまっているという事です。
クラブのフェイスの芯に当たれば勝手にボールは上がりますので無理にクラブを動かさないで下さい。
クラブを腕の一部だと思って、しっかりと固定して下さいね。
始めはやりにくいと思うので、クラブを短く持つと扱いやすくなりますよ。
上級テクニック
上級編:ウェッジでボールを拾い上げる
ボールを落としてのリフティングが出来るようになったら、
今度はウェッジでボールを拾い上げてのリフティングにチャレンジしてみましょう!
芝の上にあるボールをウェッジで拾い上げられるようになったら
リフティングと合わせてとってもかっこいいですね!
ただ、ウェッジでボールを拾い上げるのは非常に難しいです。
ウェッジの歯(リーディングエッジ)から入れてもボールがフェースの上を滑ってしまい、
フェースに乗せれないので上手く拾えません。
コツはヒール側からボールに入れてフェースを閉じていくイメージです。
まとめ:リフティングで遊びながらアプローチを上達させよう
リフティングでなぜアプローチが上達する理由。
- フェース面のコントロールが身につく
- フェース面でボールを転がす感覚が身につく
- グリップを握る強さが身につく
普通に練習していてはなかなか身に着けることができない、手先の繊細な感覚がわかるようになります。
そしてなにより、オシャレでかっこいい!さりげなく見せるのがコツです。
ということで、リフティングを習得して、オシャレでかっこよく、遊びながらアプローチを上達させましょう!
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